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哲学者ルソーに学ぶ、人に親切にするときの心掛け。気を遣っているように思わせずに気を遣う

人に親切にする際は、気を遣っているように思わせないように気を遣うという点も大切です。 「落穂拾い」などの作品で知られるフランスの画家ミレーが、まだ無名だった時のことです。ミレーはストーブを燃やす薪も、妻子に食べさせる食べ物も満足にない極貧の生活をしていました。ある日、哲学者のジャン・ジャック・ルソーが友人のミレーを訪ねてきました。「実は、私の知人が君の絵のファンでね。1つ分けてもらえないだろうか」 […]

天親が大乗仏教に転換できたのは、兄の無着のおかげ

4~5世紀頃、北インドに生まれた無着は、最初、小乗仏教を学ぶも満足せず、その後、大乗仏教を学び悟りを開いていました。しかし、弟の天親は小乗仏教に迷い続け、高名な学者にまでなっていました。無着は天親を説得しようとしますが天親は耳を傾けず、ついには家を出てしまいました。思わぬ結果に無着は悩みました。悩み続けていたある日、ふと考えが浮かび、無着は弟子を使って天親に書状を送らせました。天親が書状を見てみる […]

【廃立】人に真実を説く時は、廃立と隠顕を使い分ける

仏教には廃立という言葉があります。「廃」は捨てるべきもの、信ずべきでないものという意味で、「立」は拾うべきもの、信ずべきものという意味です。廃立の特徴は「これはいい」「これはダメ」とハッキリと言い切ります。このハッキリと言い切ることが、長所でもあり短所でもあります。・廃立と隠顕廃立に対して隠顕という言い方があり、次のような違いがあります。 廃立:Aはダメ、Bを取れ隠顕:Aもいい 廃立の長所は「わか […]

釈迦十大弟子

舎利弗:智慧第一目連:神通第一摩訶迦葉:頭陀第一須菩提:解空第一富楼那:説法第一摩訶迦旃延:論議第一阿那律:天眼第一優波離:持律第一羅睺羅:密行第一阿難:多聞第一

子育ては必ず失敗する。往生要集で有名な源信の母親に学ぶ理想の子育て法

子育ては必ず失敗する 子育ての成功とは子供を幸せにすることですが、無常の幸福では幸せになれないのですから、子育ては必ず失敗するということです。自分が幸せになる方法がわからないのに、子供を幸せにできるわけがありません。人間は「子供を立派に育てられる」と思っていますが、それは人生に不真面目だからであり己を知らないからです。第2巻でも説明したように、真面目に考えれば人生が不可解であることがわかり深刻に悩 […]

芥川龍之介の小説「蜘蛛の糸」に学ぶ人間の我利我利の本性

こちらの記事で説明した通り人間の本性は我利我利亡者です。 人間の愛は偽物。人間の本性は我利我利亡者 それを表した例として、芥川龍之介の小説「蜘蛛の糸」を簡単に紹介しましょう。極楽の蓮池のふちを歩いていたお釈迦様が、ふと池の中を見ると地獄の様子が見えました。そこにはカンダタという男が、他の罪人と一緒に蠢いていました。カンダタは、殺人や放火、窃盗など数多くの悪事を働いていた男です。しかし、たった1つだ […]

お盆は先祖供養をする日ではない。人を救う日

お盆といえば、多くの人が先祖供養のイベントだと思っているでしょうが、そうではありません。 本当のお盆 お盆は盂蘭盆の略で、盂蘭盆とはサンスクリット語のウランバナに漢字をあてたものです。中国語で倒懸と訳し、「逆さに吊るされて苦しんでいる者」を意味します。お盆の起源は、盂蘭盆経にある次の目連の話にあります。目連は、釈迦十大弟子の中でも特に強い神通力があったという人です。親の恩に報いたいと思った目連が、 […]

福田(ふくでん)

仏教には福田という言葉があります。「福徳を生み出す田地」の意で、布施すべき対象のことです。種をまくと収穫があるように、対象に布施すると功徳が得られます。その福田に次の3つがあり、三福田といいます。・恩田恩に報いるべき対象のことで、恩に報いることで福徳が得られます。対象:阿弥陀仏・善知識・父母 ・敬田尊敬・信仰すべき対象のことで、敬うことによって福徳が得られます。対象:阿弥陀仏・善知識 ・悲田哀れみ […]

人間の愛は偽物。人間の本性は我利我利亡者

人間は愛を求めている 「人間元来一人で生まれて一人で死んでいくのである。大勢の中に混じっていたからって孤独になるのは、わかりきったことだ」(田山花袋/小説家) 周知の通り、望まない孤独は健康に深刻な害を与える万病のもとです。孤独のリスクについて、心理学者のジュリアン・ホルトランスタッド(ブリガムヤング大学教授)は、「一日タバコ15本吸うことに匹敵、アルコール依存症であることに匹敵、運動をしないこと […]

宿善とは?宿善がない人は絶望的。生まれながらハンデがある

宿善とは 宿善とは、宿世の善業の略です。宿世とは過去世のことで、過去に行った善行為を宿善といいます。善業とは善い業ということですが、業についてはこちらで詳しく説明しています。 釈迦が1番伝えたかった因果の法則とは 宿善の重要性 宿善は、求道者のレベルを図るバロメーターのようなものです。・宿善まかせ「宿善まかせ」といわれるくらい、宿善は重要です。なぜなら、真実の仏教に遇えるか否かも、死の解決ができる […]