死後は必ず地獄



ページ数:330
文字数:181,340
ファイル形式:pdf
内容紹介:

本書「はじめに」より

「死後は必ず地獄」
これが私の結論です。1人の例外もありません。
地獄という言葉は、日本語としても通用しますが、本来は中国語です。古代インドのサンスクリット語ではナラカといい、音写(語音を他の言語の文字を用いて書き写すこと)で奈落、それを中国人が地獄と訳しました。日本語では「苦しみの世界」という意味です。
地獄というと、「悪いことをやめさせるために作られた架空の世界」とか「自殺を防止するためのたとえ話」といったように、荒唐無稽な世界だと思う人が多いですが、そうではありません。実在する世界です。この世に地獄と形容できるような苦しみが”なぜか”実在するように、死んだ後にも実在するのです。
いわゆる本流物理学と呼ばれる道を進み、オカルトや宗教が嫌いだった私が、なぜこんな結論に至ったのか、もちろんそう言えるだけの証拠をつかんだからであり、それをこれから詳しく説明していきます。
最後まで読めばきっと理解してもらえるはずです。

「死後は必ず地獄」といえるためには、どんなことを示せばいいでしょうか。
次の3点がすべての人で成り立つことを示すことができれば、「死後は必ず地獄」といえると考えます。

1.重い罪悪を造っていること
苦しみを生み出す原因となる行い、その行いのことを悪と呼んでも罪と呼んでもいいですが、本書では基本的に罪悪で統一します。罪悪といっても、軽いものから重いものまで様々ですが、地獄と形容されるほどの苦しみを生み出す「重い罪悪」を造っているということです。

2.罪悪が死後に相続されること
その重い罪悪が死後に相続される必要があり、簡単に言えば「死後の存在」です。たとえば、重い罪悪を造っていても、それが死後に相続されなければ、「死後は必ず地獄」とはいえません。

3.罪悪の重さに応じた悪い結果をもたらすこと
相続された罪悪に応じた悪い結果をもたらす必要があり、簡単に言えば「因果応報」です。たとえば、重い罪悪を造り、それが死後に相続されても、相応の悪い結果をもたらすことがなければ、「死後は必ず地獄」とはいえません。

以上を簡単にまとめると、

1.重い罪悪
2.死後の存在
3.因果応報

ということであり、

「重い罪悪」+「死後の存在」+「因果応報」
=死後は必ず地獄

ということです。シンプルです。
「重い罪悪」「死後の存在」「因果応報」の1つ1つについては特に珍しい話ではなく信じている人も多くいます。しかし、3つを結びつけて考える人はほとんどいません。3つが結びつくと、「死後は必ず地獄」という深刻な結論が導かれます。3つが結びつかないと、大した問題にはなりません。

「悪い事をしたら罰があたる」
誰もが1度は聞いたことがあるでしょう。
これから難しい話もすると思いますが、なぜ死後が必ず地獄であるかという理由をごく簡単に言えば、「悪いことをしているから」です。
たとえば、人間は「生き物の命は平等」と口では言いながら、多くの生き物を殺したりしています。
そういった悪いことをしているから、因果応報で死後が必ず地獄だということです。
本書は、昔からいわれているこの当たり前のことを、少し科学的な知見も交えて論じているだけの本ともいえます。

目次

はじめに

第1章 死後の存在
1.1 死後存在へのアプローチ
1.2 福来友吉の生涯
1.3 超心理研究事例
1.4 なぜ発展しないのか
1.5 心と科学

第2章 因果応報
2.1 因果応報は正しいのか
2.2 仏教と因果応報
2.3 科学と因果応報

第3章 罪悪
3.1 膨大な罪悪
3.2 命の価値
3.3 仏教の罪悪観

第4章 仏教が説く地獄
4.1 仏教は「死後は必ず地獄」と説く
4.2 地獄の具体例
4.3 地獄の体験論

第5章 様々な反論を考える
5.1 「死後は良い世界」関連
5.2 証明関連
5.3 苦関連

第6章 解決法
6.1 何をするか
6.2 悟り
6.3 望月進化論
6.4 結論

<著者略歴>
菅野 景司(かんの けいじ)
1983年、仙台生まれ。
大学在学時(早稲田大学理工学部物理学科)に、科学と仏教との共通点を知り仏教に関心を持つ。
科学と仏教の会「オンリーライフ」を設立。科学と仏教の知見をメンタルヘルスや恋愛、ビジネスに活かした活動も行う。著書に、「科学が近づく仏教の世界」シリーズ1~10巻

科学が近づく仏教の世界1 死後は必ず地獄
著 者 菅野景司
発行所 オンリーライフ
H  P: https://onlylife.jp
Mail: info@onlylife.jp