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福田(ふくでん)

仏教には福田という言葉があります。「福徳を生み出す田地」の意で、布施すべき対象のことです。種をまくと収穫があるように、対象に布施すると功徳が得られます。その福田に次の3つがあり、三福田といいます。・恩田恩に報いるべき対象のことで、恩に報いることで福徳が得られます。対象:阿弥陀仏・善知識・父母 ・敬田尊敬・信仰すべき対象のことで、敬うことによって福徳が得られます。対象:阿弥陀仏・善知識 ・悲田哀れみ […]

人間の愛は偽物。人間の本性は我利我利亡者

人間は愛を求めている 「人間元来一人で生まれて一人で死んでいくのである。大勢の中に混じっていたからって孤独になるのは、わかりきったことだ」(田山花袋/小説家) 周知の通り、望まない孤独は健康に深刻な害を与える万病のもとです。孤独のリスクについて、心理学者のジュリアン・ホルトランスタッド(ブリガムヤング大学教授)は、「一日タバコ15本吸うことに匹敵、アルコール依存症であることに匹敵、運動をしないこと […]

宿善とは?宿善がない人は絶望的。生まれながらハンデがある

宿善とは 宿善とは、宿世の善業の略です。宿世とは過去世のことで、過去に行った善行為を宿善といいます。善業とは善い業ということですが、業についてはこちらで詳しく説明しています。 釈迦が1番伝えたかった因果の法則とは 宿善の重要性 宿善は、求道者のレベルを図るバロメーターのようなものです。・宿善まかせ「宿善まかせ」といわれるくらい、宿善は重要です。なぜなら、真実の仏教に遇えるか否かも、死の解決ができる […]

足るを知るとは?仏教が説く足るを知る2つの方法。ヘレンケラーも称賛した中村久子に学ぶ。

足るを知る幸せ 仏教には「足るを知る」という言葉があります。「足るを知るもの貧しといえども富めり。足るを知らざるものは富むといえども貧し」(仏遺教経)「吾唯足知(われ、ただ足るを知る)」という言葉を、「口」の文字を中心に並べたつくばいを見たことがある人も多いでしょう。 人間は「足りない、足りない」と無いことばかりに目が向き、失って初めて有難さが身にしみてわかります。イギリスの諺にあるように「物の値 […]

織田信長や豊臣秀吉は本当に英雄なのか?

この世には「真の人」だとか「立派な人」などという人間はいません。こちらの記事で詳しく説明した通りです。 人間は悪の限りを尽くしている極悪人 それにもかかわらず、人間は正しく人間を評価できず、戦国武将でさえ「英雄」とされている有様です。たとえば、織田信長。信長公記には次のような事例が紹介されています。「敵兵の妻や子供、人質122人を磔に掛けることが決まり、それぞれ引き出された。幼児がいれば母親に抱か […]

縁さえくれば大量殺戮さえ犯す。戦争に学ぶ人間の本性。

「戦争は常に人間の最悪の部分を引き出す。平和な時ならあいつも普通の男だ」(映画『シンドラーのリスト』より)「米軍史上最多、160人を射殺した、ひとりの優しい父親」(映画『アメリカン・スナイパー』より) 平時は良き父であり良き母であった人が、戦時となれば罪悪感を感じることなく多くの人を殺すようになります。ニューヨーク生まれのアフリカ系アメリカ人、アレン・ネルソンは、海兵隊員としてベトナム戦争の前線で […]

ヒトラーは異常者だったのか?誰もがヒトラーになり得るワケ

「ヒトラー」と聞けば、多くの人が「彼は異常者であって普通の人とは違う」というイメージを持っているでしょう。しかし本当にそうでしょうか。精神医学者のフリッツ・レートリヒがヒトラーに対して行った調査によれば、「人格の大部分は十分以上に機能し」「自分の行動を理解し、自尊心と熱意を持ってそれを実行することを選んだ」と結論づけています。そして、ヒトラーの子供時代については、「将来、大量虐殺を行う悪名高き政治 […]

人間の善はすべて偽善であるワケ。偽善でもする必要があるワケ。

雑毒の善 どんな人でも、1つぐらいは善をしたことがあると思っています。しかし、人間の行う善は雑毒の善といって、毒が雑ざる善だと説かれます。・見返りを期待する善毒とは、「私が(施者)、誰々に(受者)、何々をしてやった(施物)」といった心を指します。この心は三輪ともいい、御礼の言葉など、何かしらの見返りを期待する心です。「見返りなど期待していない」と思っていても、善をした時には必ずこの心が混ざります。 […]

「他人の不幸は蜜の味」「シャーデンフロイデ」「リア充爆発しろ」バカの語源であり、妬み嫉みを生み出す愚痴の煩悩とは?

愚痴とは 「ぐち」と読み、因果の法則といった真理に無知な心です。「愚」は愚か、「痴」も知が疒(やまいだれ)に入っています。つまり、バカの中のバカということです。莫迦(ばか)の語源ともされています。 三毒の1つ 煩悩の中で特に強いものが3つあり三毒といいますが、愚痴の煩悩は三毒の1つです。 縁を因と間違える すべての結果は因と縁が結びついたものですが、縁を因だと間違え、縁を恨む心が愚痴です。素直に自 […]

【瞋恚】怒りで人や自分自身も殺すことがある

瞋恚とは 「しんに」と読み、怒りのことです。 三毒の1つ 煩悩の中で特に強いものが3つあり三毒といいますが、瞋恚は三毒の1つです。 瞋恚の恐ろしさ 「怒」という字は、心の上に奴と書きますが、欲が邪魔されると心の中で相手を「あの奴!」と切り刻むのです。冷静に考えれば損をすることは明らかなのに、一瞬の怒りが人生を破滅させてしまいます。1回目の新型コロナウイルス緊急事態宣言が出される2日前、東京都江戸川 […]